バルセロナ(=バルサ)で欠かせない存在となっているアルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手が、2021年8月5日にバルセロナから退団することが発表されました。
バルセロナの公式サイトによると、メッシ選手の退団理由は「クラブと選手が合意に達し、新たな契約を締結するという明確な意思があったにもかかわらず、ラ・リーガの定める経済的・構造的な障害のために実現できなかった」ということだったのですが、この「リーグ規約」と「経済的理由」とは具体的にどのような理由なのでしょうか?
詳しく解説していきます!
Contents
メッシのバルセロナ退団理由やリーグの規約とは?

まず、メッシ選手がなぜバルセロナを退団してしまうのかという理由を簡単にご説明します。
理由は大きく分けると3つになります。
↓
① メッシ個人の年俸が高過ぎる
② バルセロナの所属選手全体としての年俸が高い
③ リーグ規約に違反している
これらが主な理由として挙げられます。
以下にその詳しい情報を解説していきます。
① メッシの年俸が高過ぎる?

メッシ選手のバルセロナでの契約金ですが、調べたところ4年間で約700億円の契約をしていたことが公表されていました。
これは、年俸にして約175億円という膨大な金額です。
この「リオネル・メッシ」という1人の選手のために巨額な年俸を設定していたことが、今回の契約更新の大きな障害となったようです。
今回の契約更新では、年俸を以前よりも50%削減して契約することが個人合意されていたようなのですが、これはリーグ規定により実現できないようなのです。
50%も安く契約できそうだったのに、契約できなくなる「リーグ規約って何?」という方も多いかと思いますので、③でその詳しい理由を解説していきます。
② バルセロナの所属選手の年俸が高い?

バルセロナの所属選手には、メッシ選手以外にも各国の「スター」や「エース」と呼ばれる選手が多く在籍しています。
それらの選手への年俸もかなり高いことが原因となっているようです。

例えば、アントワーヌ・グリーズマン選手の契約金ですが、以前はアトレティコ・マドリードに所属していたのですが、バルセロナはグリーズマン選手を移籍させるために1億2000万ユーロ(約150億円)を支払い、移籍を決めました。
そして2020〜2021年の年俸は、3750万円ユーロ(約49億2000万円)と、グリーズマン選手もかなりの巨額契約であることがわかりました。

次に、ミッドフィルダーとして活躍しているブラジルのフィリペ・コウチーニョ・コレイア選手です。
コウチーニョ選手も年俸が高く、2020〜2021年の年俸は約32億5,0000万円だそうです!
2020〜2021シーズンでは、バルセロナで3番目に高い年俸のようです。
このように、バルセロナに所属している選手はスター選手が多いので、所属選手全体として支払っている年俸もかなり高いということがよく分かりますね。
③ メッシの退団理由に繋がった『チームコスト制限』とは?

バルセロナが所属するリーガ・エスパニョーラは、独自のルールである『リームコスト制限』を設けています。
このルールとは一体どんなものなのでしょうか?
チームにおける選手やスタッフの給与や、選手獲得費用といった総合的な経費は各クラブで定められています。
この金額は予算や収支、返済金額などを基準に算出されています。
つまり、「バルセロナに課せられた基準金額をオーバーしてはいけない」ということです、
しかし、先ほどもご紹介したようにバルセロナは選手の年俸が高過ぎてこのルールを守ることができなくなっているという現状もあり、そういった関係でメッシ選手とも契約を更新できないということになったわけですね。
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メッシのバルセロナ退団はコロナ禍の影響も大きく関係?

バルセロナは、元々負債の多いチームではありました。
でも、これまでなんとかチームを運営してこられたのは、ファンの多さやグッズでの売り上げなど、収入源も大きかったからというのもあります。

しかし、近年のコロナ禍の影響により、スタジアムに観客を入れることができなくなりましたよね。
これにより、バルセロナの大きな収入源の1つだった観客収入が激減してしまいました。
そうなると、予算と収入と返済額のバランスは大きく崩れてしまい、チーム運営ができなくなってしまいます。
バルセロナは、これについて
「取締役会は、現在の状況を分析し、経済的損失を最小限に抑えるための様々なシナリオや可能な対策について検討しています」
と表明し、選手たちに給与の一部カットといった経済的な支援を求める可能性を示唆していました。
それでも、やはりメッシ選手の年俸が1人だけものすごく巨額なので、それがどうしても足枷となってしまっていたようです。
メッシを残留させるために他選手を放出させる可能性は?
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メッシ選手の契約金がどうしても高過ぎてしまうということが、今後のチーム運営にも大きく関わってきてしまっていることが分かったバルセロナですが、ではメッシ選手をどうにか残留させるために、他の選手を放出するという可能性はあるのか推測してみました。
一番の理想としては、メッシ選手の契約金を50%少ない状態で契約更新し、選手の年俸も減らすことができればリーガ規約も満たせるしチーム運営もできる状態になります。
ですが、サッカーは当然1人だけでは成り立たないスポーツですし、メッシ選手1人のために他の選手の給与をカットしてまで犠牲にしてしまうと、その給与カットされた選手たちはモチベーションを維持できず、チームから抜けてしまう可能性も出てきます。
また、バルセロナ側が主力となっている選手たちを放出してしまうと、今度はファンも大量に去っていってしまうし、試合でも勝ち続けることができなくなってしまい、どんどんチーム運営をするのが厳しくなっていってしまいます。

こういった最悪の状況を考えると、やはりメッシ選手との契約をやめる以外の選択肢しかなくなってしまうのです。
こうした様々な理由から、今回メッシ選手を放出するという結果に至ったわけですね。

バルセロナの看板選手として、なくてはならない存在だったメッシ選手ですが、やはり退団が決まってしまい多くのファンは悲しんでいます。
ですが、バルセロナは新たなバルセロナに欠かせない存在となる選手を新たに獲得するはずです。
メッシ選手の今後の活躍を応援しつつも、バルセロナの今後の動向にも注目していきましょう!
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